こちらで布パッチを紹介してから、何人かの方から布パッチについてメールを頂きました。
前回の布パッチの紹介では、ホントに布パッチという製品そのものを紹介しただけだったので、もう少し詳しく書いておきたいと思います。私がこのパッチを知ったのは、アメリカの弱視児をかかえる親が参加するMLだ、と書きました。そちらでは布パッチ(Patch works, Patch Pals)や、レンズにかぶせるプラスチックカバーのようなもの(Lindsey's lends)を、粘着パッチのかわりに使っている子供がたくさんいます。私のように、このMLでその存在を知った人もいるし、病院においてあったという人もいます。その多くは、粘着でかぶれてかゆがる、もしくは粘着パッチをしたがらない、という共通の悩みを持っています。かぶれるけれど、パッチはしなくてはならない。どうすればいいんだろう、と途方にくれていた母親達がこのパッチに出会い、このパッチを使うようになっています。
もともとこの布パッチも、プラスチックカバーも、自分の子供が粘着でかぶれて、パッチをしてくれないのに困ったお母さんが、考えた末に作り出したものなのです。
また、どうやってもパッチをしてくれなかった頑固な子供が、このかわいい布パッチや、カッイイプラスチックカバーを見て、これならやる!と喜んでパッチをするようになった、という例も多く報告されています。
これらのパッチは基本的に、普通の粘着パッチをするのに何らかの問題がある子供がするものだ、ということです。
完全遮蔽についても数人の方からご質問やご指摘を受けましたが、このMLでも、完全遮蔽の問題は度々討論されています。布パッチは完全遮蔽に限りなく近いものを作ることが出来ますが、上でご紹介したプラスチックカバータイプのものは、完全遮蔽タイプではないので、上下左右から簡単に覗けるようです。(私は実物は見たことがありません。)また、完全遮蔽に限りなく近く作った布パッチでも、眼鏡によってはどうやっても完全遮蔽は出来ないかもしれないし、また完全に遮蔽されていたとしても、顔にペッタリ貼り付けていないので、子供の激しい動きでズレて光が入ることも、時々あると思います。
それでもそちらを使うのには、「これじゃないとかぶれて仕方ない。」「これじゃないと子供がしてくれない。」という理由があるのです。それを使っている子供の主治医達も、ピーキング(覗き)の問題を指摘しながらも、「かぶれないから子供がいやがらない」「これなら子供が喜んでする」という点を高く評価し、「かぶれてイヤがる粘着パッチ」よりは、「多少ズルをすることが出来ても、子供が喜んでつけるパッチ」を勧めているという話です。子供が時々覗いて見ることを考慮して、パッチの時間を長くするよう医師の指示をうけた、という例もありました。
要するに、粘着タイプの完全遮蔽パッチにかなうものは何もないのだ、ということです。
だから、それの使用に何の問題もないのなら、あえて布パッチを使う必要はないと私は思っています。それと、布パッチでも視力が上がるというのは、多くのアメリカの子供たちが布パッチを使っても視力が上がっていることからも明らかですが、粘着パッチと比べてどうか、というデータは今のところない(少なくとも私は知らない)と思います。布パッチで視力が上がった子供たちも、粘着パッチを使ったなら、もっと早くにグングン視力が上がったかもしれません。でも、同じ子供で実験することが出来ない以上、それを比べる術はありません。子供一人一人の弱視の度や、原因は、毎日の生活習慣はさまざまなので、うちは粘着でこれだけ上がった、でもあの子は布であれだけしか上がらなかった、と比べるのはナンセンスだからです。たとえ同じ粘着パッチを、同じ遠視の度の子供が、同じ時間だけ使ったとしても、子供によって視力の上り方は差があるのではないでしょうか。
なるなるは現在、涼しい家にいる時間は粘着パッチ、すぐにかゆくなる外出時は布パッチと使い分けをしています。なるなるは家でもずっと布パッチがしたいようですが、眼鏡のかけはずしで簡単にパッチがはずれるせいで、何だかんだと勝手に眼鏡をずらすという「ズル」をするようになってしまったので、連続遮蔽時間を確保するために、そうすることにしました。
なるなるはまだ視力差が大きく、正視の右は裸眼視力が1.0なのに対して、弱視の左は眼鏡をかけても0.3しかありません。これだけ違えば、よく見える右目で見たいのはしかたがないことかな、と思います。もう少し左の視力が上がったら、わざわざ右で見ようとはしなくなると思うので、そうなるまではこの併用スタイルでいくしかなさそうです。
でも、暑いときやカユイ時には布パッチを使っているおかげで、去年ひどかった赤いヒリヒリは、今年は全然ありません。「カユイよ、パッチとっていい?」と聞くことも、ほとんどなくなりました。
私は、それで満足しています。粘着パッチは暑い時には、ホントにつらいものです。かぶれたらしばらく布パッチにするとか、なるなるのようにかゆくなる時間帯だけ布パッチにするとか、子供や家庭の生活スタイルに合わせて使い分けてもいいのじゃないかと思います。かゆかろうが赤くなろうが、子供がいやがろうが、なにがなんでも粘着パッチ、というのは結構つらいものです。選べる、というのはいいことだと思います。
念のため断っておきますが、私は医者でも視能訓練士でもありません。
試行錯誤しながら子供と一緒に弱視と闘っている、ただの一人の母親です。
みなさんのご質問に対しては、「うちはこうだ」というお話しか出来ません。ただ、私が得た情報や、なるなるの経過などは、同じように弱視と闘っている子供を持つどなたかの参考になれば・・・と、これからもずっと提供しつづけたいな、と思っています。
これからもよろしくお願いします(^ ^)