(2000.12.14)

「今年4回の大阪への旅は、しぇる家の経済に大打撃を与えた。」

しぇる家の今年のトップニュースは間違いなくこれだ。
なにしろなるなるはもう4歳。一人前にチケットがいる。3歳まではだっこでがんばったが、さすがにこの大きさになると私がツライ。というわけで、前回、10月の帰省からは、なるなるのチケットも押さえることにしているのだ。1月の帰省はだっこで来たので3万ぐらい。でもその後は7月8万、10月8万、そして今回6万、合計25万も文字どおり「空の彼方」に消えてったってことだ。あ〜あ・・・。早割りで半額で買ってるのにこれだもんね。おまけに今年、石垣は大不況で、建築業界は倒産の嵐。佐官屋さんのおとうちゃんも給料カットの上に仕事の量も半減していて、しぇる家の大蔵大臣の私はもう辞職願いを出したいくらいだ。

でも、お金にはかえられないものが世の中にはあるのだから仕方がない。
「借金してでもやれるだけはやっておけ」がおとうちゃんの口癖だ。「借金は後でも返せるけれど、なるなるの目は後では取り返しがつかない。」と。
ホントに借金する日も近そうだ・・というのはおとうちゃんは知らないけれど・・・

そんな親の悲痛な気持ちとは裏腹に、なるなるは大阪に来るのを毎回ものすごく楽しみにしている。大好きなじいじ、ばあばやたっちゃんおじちゃんに会えるし、電車にもたくさん乗れる。今回も12月に入ってから、11という数字にぐるっと丸をつけて、「おおさか!おおさか!!」と毎日うるさかった。1日の終りにはカレンダーに×をつけていって、当日の朝には「きょうはおおさかにいく日!!」と満面の笑みだ。ばぁばにわざわざ電話をかけて、「なるちゃん、きょう、おおさか行くから、ちゃんとりんごかっておいてね!!」なんて偉そうだ。いいなあ、子供は無邪気でさ。

そんなに楽しみにしていた大阪なのに、なるなるは今、「おおさか、すきくない。なるちゃん、いしがき、すきなの。」と態度を一変している。「だって、おおさか、さむいもん。」と。あのね、なるなる。おかあちゃんもね、あったか〜〜〜い石垣にいたかったんだよ・・・なるなるの目が良くなったら、わざわざ寒い12月に大阪なんて来ないんだよ。早く目が良くなるといいねえ・・・一体いつになったら大阪に来なくていいようになるんだろう。

なんてことを考えながら、病院に向かう。今回も廊下にたくさんの人があふれていて、結局検査が始まったのは、病院についてから1時間半もたってからだった。「なるなるく〜ん」と呼ばれて、視能訓練士のお姉さんに連れて行かれる。不安な表情も見せず、あっさり私から離れていく。もう4歳、なるなるも大きくなったなあ。と思いつつ、検査の様子が見れないのでなんだか私はつまらない。

その後すこし外で待った後、先生との懇談だ。
「よお、来たな!」とニコニコ顔の先生だ。どうやら布パッチのおかげで、私たち親子のことをすっかり覚えて下さったようで、ちょっとうれしい。「がんばってるなあ、また少し視力が上がったな。」と、先生もうれしそうだ。えー、ホントに?!という顔の私に、「今日は0.4が見えましたねー!」と先生が教えてくれる。あー、5ヵ月ぶりにやっとまた1ポイント上がったんだ!結果が出ると、やっぱりうれしい。はるばる大阪までやって来た甲斐があるってもんだ。前回は0.3のままだったので、うれしさも倍だ。

両眼視の検査もしたようなのだが、これは怪しいとのこと。見える、という時もあるが、そう言いながらも眼はキョロキョロしているので、ホントは見えてないのかも・・このへんは視能訓練士の方も判断が難しいようだ。

斜視については、プリズムを強くするかどうするかで視能訓練士の方と少し話し合っておられたが、結局は今のままもう少し様子を見るということになった。ということは、今回は眼鏡はノータッチだ。出費が抑えられて、正直「ホッ」、というところだ。

一番私が気になっていたのは、最近なるなるが物が二重に見えると言うことだ。これについては、「斜視の子供は両目で見たとき、見えにくい方の目で見たものを、脳の中で消してしまうのです。それが2つ見えるということは、両方の目をちゃんと使っているという証拠と言っていいでしょう。決して悪いことではありません。」と先生に教えていただけてホッとした。ものが2つ見えるのは、いままで休んでた左目ががんばってる証拠か。そう思うとうれしいような。ただ、なるなるの斜視は、どうやら遠視だけが原因の、いわゆる調節性のものだけではなさそうなので、最終的には手術することになるのではないか、と付け加えられた。

それはもちろん今すぐどうのこうの、という話ではなく、もっと視力が上がってからの話のようだ。ただ、視力が思うように上がらなければ、斜視を先に手術で直してしまうことも考えられる。今その判断は出来ないが、手術の可能性があることは心に留めておくように、ということだった。

手術か・・・

年4回の大阪通いはつらいけれど、手術のことまで含めて考えると、この先生にずっと診て頂きたいとやっぱり思う。他で手術をすることは、今は考えられない。そうなると、もう数年、がんばって大阪に通うしかなさそうだ。
今度の診察は3月。目薬をさしての詳しい検査をしましょうと言われた。
ああ、来年は何度大阪に来ることになるのだろう・・・

「なるなる、視力1.0が出る!」

というのが、来年のトップニュースになればいいのだけれどね。