(2001.02.24)

なるなるはうんと小さい時から「歩く人」だった。

9ヶ月で最初の一歩を踏み出してから、眠っている時以外で抱っこをして歩いたことがほとんどない。抱っこをすると体をよじって逃げ出し、たったったっ、と行ってしまう幼児だった。11ヶ月の時には森林公園を2時間かけて一周した。1歳の誕生日の頃には、1日1時間の散歩朝夕2回(当然歩き)というのが日課だった。

そんななるなるなので、相当の親ばかをさっぴいても、運動神経はいい方だと思う。わたしもおとうちゃんも、命にかかわるほど危険なこと以外は、多少の怪我も勉強、という方針だったので、なるなるは1歳半の頃から平気でジムタイプの遊具に上って遊んでいた。

だけど、なるなるだって落ちることがあるのである。
うちから1分歩いたところに公園があって、そこに今どこの公園にもあるタイプの滑り台と吊り橋、ジムなどが一体になったような遊具が設置されていて、そこでも3回落ちている。

1度目は、3歳の頃。ゆらゆら橋(吊り橋タイプの遊具)を渡っている時、小学生のお兄ちゃんとぶつかって間から転落。腰に青あざを作った。2度目は数ヶ月前。小学生のお姉ちゃん達と遊んでいた時、滑り台の上のバーにぶら下がってふざけていたら、間から落ちたらしい。「お゛ち゛た゛あ゛ぁぁ〜〜〜!!」と泣きながら、しかし自転車に乗って家に帰ってくるぐらい元気だった(笑)ちなみに落ちた高さは、どれも2m弱といったところだと思う。

そして3回目が先日だ。
ママ友達と「落ちるときってそばにいたからって助けられるわけじゃないもんね。」という話をしていた時、タイミング良くなるなるが落ちた(苦笑)砂で遊んでいたので、バーが滑ってしまったらしい。今回のおちかたは派手だった。同じく2mの高さから、背中から落ちてきて、下のバーに腰を強打。半回転して顔から撃沈。

この「顔から」っていうのがミソである。
だって、なるなるはメガネをしているのだから。

さすがのわたしもあわてて駆け寄る。「だ、大丈夫?!」と声をかけると、「うぅ・・・うえ〜〜〜ん!!」と元気な鳴き声。とりあえず、ホッとする。顔を上げたなるなるは、メガネが張り付いたままだった。メガネをしていて心配なのは、やはりレンズが割れて目を怪我したら・・ってことだ。なるなるのメガネは、先生の指導でガラスレンズを入れている。子供はどうしてもレンズに傷をつけてしまう。ガラスの方がプラスチックレンズよりも、ずっと傷に強い。けど、プラスチックレンズの方が、割れる確率はずっと低い。「ガラスは割れるのが心配なんですが・・・」と先生に訴えたのだが、「これくらい厚いレンズだと、多少のことじゃ割れません!」と断言されて、しぶしぶ引き下がったという経歴がある。

なるほど、案外割れないものだな・・・
大泣きしているなるなるをよそに、内心そんなことに感心していた。

だけど、薄い右側は?
なるなるは顔の右側を打ったようで、右目の上にこぶをつくって、まるでお岩さんのようだ。
今回は、幸い、というか何というか、布パッチをしていた。
それに今はプリズムシールを貼っているから、もし何かあっても「パリン」といくことはないような気もする。だけど・・・とやっぱり心配は心配だ。もし、布パッチをしていなかったら・・・もし、プリズムシールを貼っていなかったら・・・なるなるが唯一頼りにしている右目は、無事だっただろうか。

フレームは、さすがに頑丈なものだけあって、右のツルが、よく見ないと気がつかないくらい少しゆがんだだけで、他は全然曲がっていなかった。最初に買ったBeBeのあのひ弱なフレームだったら、一発でへしゃげてレンズもはずれていただろうな。

大泣きして吐いてしまったなるなるを抱いて、(相変わらず泣くと吐くヤツなのだ)、家に向かって歩き出す。

「・・・おかあしゃん、おかあしゃぁん」
「なに?痛い?」

「・・・自分で歩くぅ・・」

結局泣きながら、自分で歩いて帰ったなるなるだった。
ホント、つくづく歩くのが好きなヤツである・・・