(2001.03.02)

「いってらっしゃ〜い」とばあばに見送られてから早3ヵ月。今年初の検診に「ただいま」と戻ってきた。何だか毎回書いてる気がするけど、ホントに大阪は寒い!!来る前の石垣はとても天気がよく暖かく、なるなるは初泳ぎをして日焼けをしたくらいだったからなおさらだ。なるなるも「おおさかはやっぱりさむいねぇ〜」と一人前の口を利いている。

そして、初日からなるなるはおねしょをしてしまった。
なるなるはおむつがはずれたのも早く、2歳の誕生日にはもう1人でトイレに行っていた。夜のオムツもずいぶん早くとれて、石垣ではここ数年フトンを濡らしたことなどまずないのに、なぜか大阪に来ると必ずおねしょをする。寒いからか?緊張するからか?原因はさっぱりわからないのだけれど、きっとこの小さな心の中に、この長距離の移動はストレスになるものがあるのかもしれないなあ・・・、と思ったりする。ばあばがいつもニコニコと、「しゃあないなあ〜」と笑って済ませてくれるのが救いだ。

湿ったフトンを外に干して、診察に出かける。いつもなら9時前に行っても混んでる病院が、今日は珍しくすいていた。待合室にも4組ほどしか待機していなくて、いつもよりずっと早く検査が始まった。

顔見知りになった視能訓練士のお姉さんと雑談をしている間に、視力検査が終わってしまった。今日はそのあと、両眼視の検査をする。右のレンズで箱が見えて、左のレンズで車が見える。そして左のレンズをバーで動かしながら、車を箱に入れるのだ。「これでね、右と左で見たものを、脳の中で一つの像に出来るか調べるんですよ」とお姉さんが説明してくれる。どうにかうまく車が箱に入ったらしく、「出来た!」となるなるはうれしそうだ。でも、その後続いて、リンゴを2つ重ねて、横にあるサクランボかイチゴが無くなったらお姉さんに教える、というのは出来なかった。両眼視が出来て無いから出来なかったともいえるし、検査自体が難しすぎて出来なかったともいえるし。こればかりはどちらともいえないようだった。

続けて先生の診察を受ける。
先生は斜視が以前よりずっと強く出るようになったことを気になさっているようだ。
「斜視が強く出るようになるというのは、左目がよく見えるようになってきたからなので、悪いことではないんですけどね、プリズムを貼っていてもまだこれだけ寄るというのは困ったものですね。もう少しプリズムを強くして斜視がどうなるか見てみましょう。」
ということで、プリズムを強くして検査してみることになった。

今のプリズムは10°というもので、プリズムの中では一番弱いもののようだった。これを、20°、30°・・・と強くして検査をする。視能訓練士のお姉さんは、難しい表情をしながら「う〜ん、これだけ強くすると右目の視力が落ちるでしょうねえ・・・いやがって眼鏡をしなくなるかもしれませんね。」などと不安なことを言う。実際、強いプリズムを入れて視力検査をしてみたが、今までの眼鏡だと0.8見えていた右目が、全然見えなくって検査自体を嫌がった。

結果を受けて、再び先生とお話しをする。
「この子はね、何度も言いますが、左右の度の差が7もあるでしょ。普通は3〜4ぐらいの子が多いんですよね。これだけ差があると、なかなか視力が出ないものなんです。それでもがんばってるからだいぶん上がってきましたが、やっと0.5というところですね。まだまだです。」

今日は0.5か。また1ポイント上がったってことだ。
ほんとにゆっくりだけど、少しずつ、少しずつ、視力が出てきて、ようやく先が見えてきた気がする。先生にとっては「まだまだ」なのだろうけど。

「ただ、この斜視はどうも消えそうもないですね。今検査してもらいましたが、40°でようやく、という感じです。これだけ寄ると、眼鏡で斜視を消すのは無理なんです。やはり手術をしないとだめでしょうね。

そうか・・やっぱりいずれ手術はしなきゃいけないんだな。

「そのタイミングというのも難しいんです。視力が上がるのを待つというのもあるのですが、斜視をなんとかしないと両眼視が出来ない。ここに来る子供たちは、『視力が上がって、斜視が無くなって、両眼視が出来る』、この3つが揃わないと、『治った』とは言えないのです。3つの柱のどれが欠けてもだめなのです。なので、先に斜視をなんとかしましょう。手術の予約をして帰ってください。

えー!!
毎回驚いてばかりだが、今度はいきなり次回手術なわけ?!

看護婦さんにうながされて診察室を後にし、椅子にすわって手術についての説明を受け、日程を決める。いずれ手術だとうすう覚悟はしていたが、それは小学校に入る前の話で(たしかに今も小学校前といえばそうなんだけれど・・・)、こんな近い将来の話だと思ってもみなかったので、日程を決めるのにも迷って迷って、時間がかかってしまった。

予定では、手術の3週間ほど前に、院長の最終診察を受ける。手術は2泊3日(母子同室)。全身麻酔。手術にかかる時間は30分程度。退院後2日続けて診察、1週間後診察、そのあと2週間おきに2回診察。そして次は1ヵ月後・・・となるらしい。それまでに石垣で、かかりつけの小児科医(健康ななるなるにはそんな医者はいないけど)に全身麻酔が可能かどうかの検査(血液検査・尿検査・レントゲン)をしてもらっておくこと。斜視手術は育成医療の対象となっているので、保健所に申請しておくこと。など、細々した指導を受ける。

手術前の最終診察を、もう少し手術日に近くしてもらえないかと交渉し、「麻酔医に照会しなければいけないので、これがギリギリです」という2週間前にずらしてもらい、結局最終的に6月27日検査、7月11日入院、7月12日手術、7月13日退院という日程にしてもらう。4月から始まる幼稚園を、出来るだけ休まなくてすむスケジュールが組めて、その点はよかった。そのあと1週間後、2週間後、2週間後という3回の診察を終えてから石垣にいったん戻るということにする。どうやらトータルで2ヵ月ほど大阪にいることになりそうだ・・・。しかもその次は1ヵ月後らしいし(T_T)。う〜ん、それなら思い切って3ヵ月、大阪でバイトでもしながら過ごそうか・・・。・・・。

今年は1月から、ずっとおとうちゃんは西表島で仕事で、月に2日しか帰って来れなくて、丸2ヵ月別居状態だった。ようやく仕事が一段落ついて帰ってきた翌日には私達が大阪に。今度帰ったら別居生活も解消だ、と思っていたのに、またもや2ヵ月の別居が確定するとは・・・すれ違いファミリーだよ、まったく。

「遠いからたいへんですねえ」と看護婦さん達の同情を集めるが、まさしく「同情するなら金をくれ!」の気分だ。(え、古い?)

今日からプリズムをはずし、本来なら1ヵ月後に様子を見せにくるらしいのだが、さすがにそれはかなりカワイソウと思ってくれたようで、石垣に帰る前、今日から一週間後に「とりあえず参考に」らしいが診ていただくことになった。

入院する時には、必ず「おねしょシーツ」を持参しよう・・・そう思ったしぇるだった。