2000.07.13

朝8時、やはり検温をしらせる看護婦さんに起こされた。8時半に検温、36.5度。昨日母が買っておいてくれたサンドイッチで朝食を済ませ、部屋をそろそろ片付け始める。9時に「なるなるくーん、診察の時間でーす」と呼び出しがかかり、1階に降りていく。ようやく9時になったばかりだというのに、待合室にはすでに20人近い人で混雑していた。どうやらここは子供だけでなく、大人にも評判がいい病院のようだ。

診察は、手術をした患者から優先して行われるようだ。診察室の前には、目に鉄の眼帯のようなものをした大人が3人(白内障の手術かな?)、なるなると同じ眼帯をした、大きい子供が3人(部分麻酔での手術かな)、そしてなるなるにたっくん。まず、なるなるとたっくんから2つある診察室に通される。なるなるは、副院長と思われる先生の診察を受ける。

「いやー、キミか、昨日、偉かったな!麻酔するときも、ピクリともせんかったな!!」と、昨日の夜診察にいらした先生と、同じことをおっしゃった。ふーん、なんだかよくわからないけど、先生達の印象に残るぐらい、ホントにおとなしくしていたんだな・・・。では早速ガーゼを外しましょう、とうことになり、私は一瞬緊張する。

一体、眼は、どうなってるのか・・・。
斜視は、どれほど矯正されていのか。

なるなるはまっすぐ先生の方を向いているので、横顔しか見えない。こっちを向いてほしいと思うが、先生に「ハイ、まっすぐ向いて!」と言われているのでそれも出来ない。ただ、左眼の鼻側の白目部分が、真っ赤だということだけがわかる。その中になにやら盛り上がった部分があり、それはどうやら縫った後のようだった。

正面から見ることが出来なくてもどかしいが、先生はしばらくライトを当てて診察した後、「まっすぐだな」と一言ボソっとおっしゃったのを、私は聞きのがさなかった。まっすぐ・・・斜視は、どうやら、うまく矯正されたようだ。ああ、自分の目で確かめたい!

そのまま処置室に行き目を洗い、軟膏を入れ、ガーゼ交換になるようだ。途中、待っている間、なんとか正面からなるなるの目が見たかったのだが、どうやらまぶしいと目が痛いらしく、なるなるは「イタイ、イタイ」と言いながら、左目を閉じたままだ。周りを見ると、大きな子供たちもみんな、ガーゼをとったあとは片目をつむって顔をしかめている。痛いなら仕方がない・・・無理やり目を開けて!というわけにもいかず、今回はあきらめることにした。

看護婦さんに目を洗い流してもらい、軟膏を入れたら、なるなるの左目はまた厚いガーゼパッチの下に隠れてしまった。

部屋に戻ると父が来ていた。そそくさと荷物をまとめ、先に支払をすませに行く。会計をお願いすると、カチャカチャと計算していた看護婦さんが、「5万6千300円ですね・・・」という。えー!ご、ごまんーー?!育成医療で補助が受けられるので、病院で払うのは1万円前後だと聞かされていたのに。向こうも5万と言いながらも、首をかしげている。「育成医療を受けられてるのですよね・・・やっぱりおかしいですよね、ちょっとお待ちくださいね。」おかしい、おかしい、ぜ〜〜〜ったいおかしい!!内心ドキドキしながら、待合室の椅子に座って待つ。ぼ〜っと座っていると、聞くともなしに、後ろのイスに座っているママ達の会話が聞こえてきた。盗み聞きするつもりはなかったんだけれど、「・・斜視の手術・・・」という言葉が聞こえ、その後はどんどん会話が耳に入ってくる。(ごめんなさい)

どうやら、2人は、昨日部分麻酔で斜視の手術をした子供たちのお母さん達のようだ。そのうちの1人は、3歳ぐらいの時に、全身麻酔での手術の経験もあるようだった。全身麻酔は楽だったけど、今回の部分麻酔は、本人が、ものすごく痛かった、2度とやりたくない、と訴えたらしい。もし、もう一度手術を勧められたら、高校生か大人になってから、自分の判断で手術を受けさせるしかなさそうだ、とお母さん。もう1人のお母さんは、うちの子はそうでもなかったようだ、麻酔が利きやすい体質なのかな、でも、2回目は今は考えたくたい、と話している。どの家も、大変だな。斜視の手術は1回で済まない場合が多い。みんな、いろんな思いを抱えて、斜視と闘っている・・・。

結局、再計算してもらった結果、受付で払ったのは差額ベッド代と目にあてるパッド3枚分、あわせて1万5百円だけだった。明細を見ると、手術にかかった総費用は16万ほど・・・よかった、
育成医療がおりて。(ホッ)

ちなみに、明細からざっと書き出してみると、
斜視手術(後転法)左眼  42000円
閉鎖循環式全身麻酔30分 59300円
入院料(なるなるの分)  25800円
差額ベッド代(私の分)   9000円
手術後医学管理料     13000円
その他薬代・検査費用など 10000円ほど・・・となる。
手術費用より、麻酔費用の方が高いというのが、意外だった。
ま、命にかかわるのは、麻酔の方だけどね・・・。

少し軽くなったお財布を手に部屋に戻り、おとなりのたっくん親子と明日の診察の時に会う約束をして、お別れする。看護婦さん達に元気に「ありがとごじゃました!!」となるなる語のあいさつをし(苦笑)、病院を後にする。本院にはあと3日ほど診察と検査に通い、その後はまた分院に移る予定だ。

家に戻ったなるなるは、昨日からは想像も出来ないくらい、元気、元気。

元気な姿がとってもうれしい。
・・・なんて思えるのは、きっと今日だけだろうな(笑)