大阪に到着した昨日はむちゃくちゃ寒かったけれど、今日の大阪は朝からいいお天気でさわやかだ。が、一応「手袋して行こうかな・・・」などと考えていたら、母に「今ごろ手袋してる人なんかおらへんで!」と笑われた。
9時に家をでて、15分で病院に到着。すぐに検査の時間になり、視力検査から始める。
今日は、左0.5。右は1.0といったところ。0.4〜0.5を、ずっとうろうろしている。検査をしてくれている訓練士さんに、最近なるなるが眼鏡をわざとずらして、上からのぞき見する「ズル」をして困っていることを相談すると、念入りに斜視角などを測って下さった。
先生の診察を受けるのに、診察室の前で待っていると、訓練士さんが「今診察を受けている子供さんは、青森からいらっしゃってるんですよ」と教えてくれる。青森か〜、青森から来たら、大阪は暖かく感じるのだろうな!(笑)
「しぇるさん、布パッチ、出来ましたよ!」というのが、今日の先生の第一声だった。そう、アメリカから輸入した布パッチをこの先生にご覧いただいたのは、一昨年の秋。1年半たって、ようやく製品となって私たちの前に現われた。先生の目にとまることがなければなければ、世に出ることもなかっただろうと思うと感慨深い。「1個400円ですよ。これね、1つ1つ、手作りなんですよ、すごいでしょ、お母さん。」と先生もうれしそうだ。中国かどこかで大量に作らせているのかと思っていたが、先生のお話しでは、日本のどこかで(多分大阪だとは思うが)ミシンをカタカタいわせながらの手作業で1つ1つ作っているらしい。「それで400円なんて、随分安いくないですか?!」と私が驚くと、「川本さんもね、がんばってくれたんですよ」と先生。確かに、全然儲からない商品だろうな、と思う。それでも市販出来るようがんばって下さった先生と川本産業さんには、本当に頭が下がる思いがした。
そして、本題に移る。
先生はどうも、なるなるの斜視が消えないことがものすごく気になっていらっしゃるようだった。そこでもう一度、プリズムを外しての検査をすることになり、一旦診察室を出る。
手術をしてから半年がたち、最初は残っているように思っていた斜視も眼位が安定してくるにしたがって、私には全然気にならない程度になった、というか、ほとんど無くなった、と思っていたのだけれど、やはり専門家が見ると、明らかに気になる斜視があるらしい。眼鏡の度を代えながら近見視力を測った後、プリズムを取って眼位を測り、もう一度プリズムを貼って眼位を測る。そこに先生が出ていらして、「どう?やっぱりヒートアップするだろ?」と訓練士の方に声をかける。
訓練士さんと難しいお話しをしている先生の横で、???という顔をしている私に、先生がかみ砕いて説明して下さる。
「この子はね、遠視の共同性内斜視で、左眼の視力が出てくると斜視になったでしょ?つまり、斜視の歴史は短いんです。それで眼の位置をまっすぐに治してやったら、まっすぐになるはずなのに、まだ内に寄る。プリズムをしてようが、外そうが、変わらず同じだけ寄るんです。これはもっと、先天性とか、斜視の歴史が長い子にはよくあることなんですが、斜視の歴史が短い子どもには、ちょっと珍しいケースですね。」
少し私には難しい内容だったんだけれど、目を寄せて見ることが習慣になって固定化してしまっているということかな?と私は思った。
「もちろん最終的にはビシッとしますから、ご心配なく。」と、少し不安になっていた私に先生が力強くおっしゃって下さった。それが再手術を意味するのかどうかは、わからない。
あと、今日測った近見視力で、なんと0.9が出たというのが驚きだった!最初は右目で見ているのかと、アイパッチをして測りなおしたぐらいだ。「近見が出ましたね!近見がこれだけ出たなら、これから遠見も必ず出てくると思います。子供の視力は、近見から良くなってくるものですからね。」とうれしい話をして下さった!
とりあえずは、プリズムをしていてもしていなくても、変わらず目が寄るということで、プリズムはしばらく外してみることとなった。遠見が0.7程度まで上がったら、アイパッチを外し、かわりに右のレンズに遮蔽膜を貼り、右の視力を0.5程度まで下げてやる。そうすることにより、左が優位眼となり、常に両目を使うようになり、両眼視、左目の視力ともに向上が期待される、というのが今後の見通しのようだった。
やはりとりあえず左目0.7というのが、今の目標ということだ。
近見が0.9も出たということが、しばらく停滞していた視力にがっかりしていた私のやる気にまたまた火をつけた。まだまだいけるぞ〜!!
それにしてもこの先生は、一見怖そうに見えるのだが、本当に気さくで、診察に間があいた時などはわずかな時間でも外に出てきてそこにいる子供やお母さんたちに話かけられたり、なんとも親しみやすい先生だ。今日は診察中、ブシュー!!と大きなくしゃみとともに鼻水がドバっと出てしまったなるなるの鼻を、「ボクは普段は女の子の鼻しかふいてあげないんやけど、今日は特別や!」とニコニコふいて下さり、ちゃんと手も洗いなさい、とシンクで石鹸まで手につけて下さった。お話が丁寧で分かりやすいということだけでなく、先生のこういう「人柄」のようなものが、多くのお母さん達が親しみを感じ、信頼を寄せ、遠く青森や石垣からでも通ってこよう、と思わせるのではないだろうか。病院で働く方々も、先生のお人柄を受けてかみなさんいつも明るく楽しそうに仕事をなさっていて、本当に気持ちがいい。
石垣から持ってきたバナナを、「少しですが皆さんで」と訓練士さんにお渡しして、病院を後にした。
先生、喜んでくれたかな??